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∇ 脚注
※1:色々あると思いますが、たとえばデバッグのバイトさんはクリエイターではないですな。

※2:たとえばRaprosの新藤さんは、「まず多くの人にプレイしてもらわないと話にならない。18禁作品はそういう意味で多くの人に売り込みができる」と語ります。


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クリエイターズボード(掲示板)

- Column: クリエイターの禁則3か条

Update: 2000/5/2


やってはならない3つの事柄

 クリエイターである、或いはクリエイターを目指す人なら決して「やってはならない事」が三つほどあると思います。

 その第一が、「創作をしない事」。当たり前ですね。ところがロクに創作活動をしないのにクリエイター気取りの人がいるから困ったものです。あと、ゲーム系に「関わっただけ」で、全体から見ればごくごく一部にしかならないのに、クリエイターであるかのような素振りを見せる人(※1)も「違うっす」と私は言い切ります。
 もっとも、ゲーム作品数がさして多くもない私がこういう事を偉そうに言えた義理ではなく、現状で私は2流なんだろうなと思いますが、少なくとも2流なりにクリエイターはしてると思います。そう自分で言った所で本当にそうなのか信頼性が乏しいわけですが、私はある程度他人からも評価はしてもらっていますので、これくらいの事は書ける立場には最低限居るんだろうと思います。

 二つ目は、「妄想で語ること」です。完成作品を夢想するのは楽しいものですが、それに留まっていては、ただの夢見人にしかすぎません。創作者はその創作物で勝負をすべきものです。自分は凄い作品を作れるんだぞ(現状態ですでに可能という含みを持たせている)、という自負を持つ事はクリエイターならある程度当然持っている思いでしょうし、鷹月も例外ではありません。しかし実際に作って、遊び手に評価されるまではそんな事をおくびにも出すべきではないでしょう。
 言うなら「自分はそのうち凄い作品を作ってやるぞ」が正解でしょう。
 鷹月が以前、ゲームの枠組み(評価版。一応動く)を作りまして、評価してもらおうとあるクリエイター仲間(とは言っても、ゲームはまだ作っていない人)に送った事があります。数点、きびしめの返事が返ってきて、それは当然そういう評価を下されるべきものなのですが、「自分の作ろうとしているゲームに比べると面白くないですねえ」という一言には苦笑いしました。作ってもいない作品と比較されることほど不愉快なものはありません。決して悪い人ではないので、個人に対してどうだ、という事はありませんが、こういう台詞は言うべきものじゃないな、とは思いました。

 三つ目が、「相手クリエイター本人を批判してはならない」ということです。クリエイターといっても、プロを目指す人、アマで頑張る人、色々居ます。製作のスタンスやモチーフもそれぞれあります。片方から見ると志が低いとか見える事もありますが、誇大的な理想論を展開する人と、ものを現実的に見すえる人と、こと「作品の提供しつづける」身としてはどちらが良いでしょうか。
 たとえば「Hゲーは売れるから」という製作原理の人がいたとして、それをユーザサイドの人が批判することはあるでしょう。しかし自称クリエイターサイドの人がそういう批判をする事には耐えられません。気持ちは分かりますが、心の中だけで留めておくか、「自分は必然性のあるソフトを作る」と自己主張をするに留めておくべきものです。「そんな安易な考え方をするから全体が没落するんだよ」とは、相手には言ってはならないのです。ネット上の掲示板やチャットごときでは、相手の事情や真意は図れませんし(※2)、こちらの真意を完全に伝える事もできません。結果、単に相手を傷つけるだけになります。
 かくいう私ですが、ネットのそういった特徴を知りえない初期の頃、いくつか過ちを犯してしまったことがありまして、これは「二度とこれはするまい」と自ら自戒しています。過度の忠告や親切は精神を切り裂く刃物と化すものだと。

 創作と共に生きようと決意している身として、私は常にこの禁則3か条を心がけています。この3か条は別にどっかに載っているスタンダードというわけではないので、クリエイターの皆さんはこれに強制力を感じる必要はありませんが、ぜひこの各項について考えてみていただきたいなと思うのです。

- 鷹月ぐみな


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