提案:環境RPGはいかがですか? | |
RPGは冒険ファンタジーと呼ばれることもありますが、はて「冒険」って何だろうと考えます。ゲーム中のキャラが冒険と呼んでいるもの、それをプレイヤーは感じているのでしょうか。街から街まで3日かかるはずのフィールドをわずか2分で到達し、キャラが「人生最大の試練」と呼んでいた神殿探索も、プレイヤーはたった3時間でクリアしてしまっていいのでしょうか。
「じゃあ、プレイヤーも20日かけろ、というのか。そんなゲームやりたくないよ」
と言われますが、要はやらなければいいんです。見ていれば。
というわけで、「環境RPG」というものを提案させていただきます。Article Writtened by. 鷹月ぐみな (98/10/6)
1、概要たまごっちのコンセプトは、「ずっとそばに置き、育つのを楽しみに待つ」というものでした。これと同じように、ゲームを起動すると、冒険者が「勝手に」冒険を続けていきます。ひたすら旅路を歩きつづける姿を見て、「頑張ってるなー」と楽しむわけです。見ているだけだとさすがに何なので、たまに指令を与えます。もしくは、予め予定を入力しておけば、その通り動いてくれるのです。
「キャラの行動を見るのを楽しむ」という考えは実際のところ、かなり昔からありました。ファミコンで言えば、スクウェアの「アップルタウン物語」などがそれにあたると思います。コンパイルも、「雨」などのBGVというシリーズで、いくつか実現しました。近年では、Winのギャルゲーで(名前忘れた……)、たまにソフトを起動して娘の機嫌を見たり会話したりするものや、「ねこねこずう」という、やはり基本は鑑賞を楽しむソフトもありました。それのRPG版だと思ってもらえばオッケーです。
昔のゲームであった、デモがえんえんと続くようなものですね(^^;2、イメージ
もちろん3Dでの移動が望ましいです。それも、同じようなパーツの地形を歩くのではなく、同じ風景は一つしかない、と言えるくらいに凝った(最近のコンシューマの技術なら問題なく作れます)マップにします。
3、時間比率
歩いている時には、仲間とお喋りを続けていきます。
戦闘シーンも、その3Dマップ内で発生します。ディアブロのように、キャラクターがちょこまか動き戦います。ここでもいくつかの指令を与える事ができますが、手を煩わせなくてもちゃんと戦ってくれます。ただ、運が悪ければ、主人公キャラはちゃんと死んでしまいます。それは運と、冒険をさせたプレイヤーが悪いのです。まだ弱いなと思ったら、「街の周りで経験を積む、という行動」を5日くらい選択しておくというわけです。
とにかく見ていて飽きない、そんなソフトができればいいなと思います。
もっとも、船で120日の航海に出た……というシチュエーションがあったとして、実際に120日プレイヤーも待つというのは、いくらリアルといえど、さすがに苦痛です。フィールド移動も含めて、時間比はうまく調整する必要があると思います。だいたい、ゲームの世界での1日が、こちらの30分ぐらい、というのがよろしいでしょうか。すると120日の航海は二日半(起動しつづける)、1年だとしたらは約8日で過ぎる、ということになります。たまごっちの時間比率を考えても、まだ遅いくらいですが、この辺が環境RPGとしてはいいのではないか、と思います。
4、問題点こういうユニークなアイデアですから、問題点も沢山出てきます。たまごっちでは寝ている時にはまぁそういうものと納得できましたけど、主人公が寝ている時間もソフト(マシン)を起動し続けるというのも、何もしなくて良いとはいえ暇もいいところです。その場合、視点だけ移動させて外の様子を見れるようにするとか、興味を別に惹かせるようにする必要があります。
また、具体的に制作するとしても、グラフィックのチップからアニメーション、バランスの調整まで、かなりの時間がかかると思われます。おしゃべりの数も相当数用意しないと、そのうち飽きられてしまうでしょうし。
自分でこういったソフトを作りたいとは思うんですが、とりあえず現在はその暇がないらしいです(^^;