Creation College 2009
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初期RPGの系譜

初期RPGの系譜
黎明期RPGの流れについて紹介
鷹月ぐみな / Update: 2009/05/24 00:31:39

 Creation CollegeではRPGにはかなりの重点を置いてコンテンツを提供していこうと思っています。となれば、初期コンピュータRPGの系譜について触れておくのも良いかなと思いまして、系譜図を作成してみました。



 矢印は一応「影響を受けたと思われる相関」という感じで引いていますが、厳密に確認を取ったものではありませんので了承ください。ピンクはコンピュータRPG以外の作品、青はRPG、緑はARPGであることを意味します。
 以下、軽く各系列について紹介も加えておきます。

アカラベスまで

 よく言われる話に従えば、1974年にG・ガイギャックスらの発明した「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」というテーブルトークRPGが最初にあり、これを元にしてコンピュータRPG化したものが「アカラベス」ということになります。
 これは正しいですが、D&Dよりさらに過去に、映画スタートレックを元にした同名のテキスト型コンピュータゲームが存在していまして、その内容はSLGであるとともにRPG的な要素も兼ね備える独特な作品であり、これがアカラベスよりも7年以上古い作品であることを考えればこれは特記に値します。しかしそれはあくまで要素を持っていたというだけなので、最初のRPGの地位はアカラベスが得ることで問題はないと思います。
 ただ、この1972年には最初のテキストAVGとなる「Advent」も産声を上げており、本格コンピュータゲームの始まりはこのあたりにあったのだなあと感じます。

アカラベス〜ジャンル分岐

 アカラベスの直系の後継がミッション型冒険RPG「ウルティマ」ですが、よりD&Dの探索ゲームの楽しみを掘り進めた「ウィザードリィ」も登場します。前者は2Dフィールド+2D戦闘、後者は3D戦闘+コマンド戦闘方式。以後のRPGはウルティマ型を取るかウィザードリィ型を取るか、あるいは要素の好きな方を抽出するか、という形で基本軸が構成されていくことになります。
 と言っても当時は両作ともに日本では発売されず、そもそもパソコンユーザの数もまだ少なく、海外から輸入した僅かな人が熱狂的なファンになったという程度の時代でした。
 日本初のRPGはそれから3年後の1984年「ザ・ブラックオニキス」から始まります(製作したのは外人でしたが)。ウィザードリィの簡易版っぽい感じでしたが、この作品によってRPGというゲームジャンルが作り手たちに認知されていくことになりました。

 ところで別の系列として、1981年の「ローグ」があります。インタフェースこそテキストオンリーでしたが、ウィザードリィよりも探索度は高く、アドベンチャー的なRPGであり、これはテキストAVGとTRPGを結合したような傑作でした。但しそのユニークさゆえか直系の後継はプッツリと途絶えてしまい、後継の復活までに実に14年以上もの月日を要することになってしまいました。

そのあとのRPG

 ウルティマの移動システムと簡易的なウィザードリィの戦闘システムを取り込んだ「ドラゴンクエスト」(1986)をエニックスが投入。スーパーマリオによって急激に普及しはじめたファミコン所持ユーザは最初はアクションゲームばかり遊んでいましたが、この不思議なゲームを手に取り……たちまち彼らは虜になったことは言うまでもありません。
 ライバルとなるスクウェアも同じ1986年、こちらはWIZ-ブラオニ系列である「ディープダンジョン」をリリース。ただ、人気は翌年に発売されたドラクエII&FFの2D&コマンドバトル型に取られてしまいましたが、この擬似3Dダンジョン物も以後もひっそりコアユーザ向けに生き続けることになります。

ARPG

 RPGとARPGと違いは、ともに戦闘やライフ管理・成長要素を持つものの、攻撃に対して手さばきを必要とし、コンフィグや選択肢を求められる状況以外は常にユニット達がアクティブに動いているかによって規定されます。
 このARPGの走りとなったのはナムコの「ドルアーガの塔」(1984)でしょうか。ジャンル的にはパズルアクションだと思いますが、豊富なファンタジー系の敵との戦闘・ライフ管理・アイテムでの強化……とARPGの要素を多く持ち合わせていました。
 最初のARPGとなったのは、かの「ドラゴンクエスト」より1年早く発売されたT&Eの「ハイドライド」(1985)と「ザナドゥ」(1985)。前者はアクション性は高くありませんでしたがアクティブ型のまったり楽しめるARPG。後者はどちらかというとドルアーガ系列に属するアクション性もパズル性も高いARPG。この2作品を礎にして、ARPGの名作である「ゼルダの伝説」(1986)、「イース」(1987)に繋がっていくわけです。


 そのあとの日本RPGの歴史もまとめてみたい気はしますが、とりあえずは「初期RPGの系譜」という題なので、今回はここで筆を置きます。



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