GAOGAO_REVIEW_00




GAOGAO!総合解析
Author:鷹月ぐみな / Update: 2014/12/13 10:45:26

GAOGAO!」のシリーズ名で冠される4部作の美少女ゲームがあることをご存知でしょうか。
 PC9801時代の1994年から1997年にかけてフォア・ナインによって開発された「ラジカルシークエンス」「パンドラの森」「ワイルドフォース」「カナン〜約束の地〜」というアドベンチャーゲームです。シナリオライターは三峰奈緒女史。知名度は今の世では非常に低いですが、PC98時代の美少女ゲームの傑作を挙げようとするなら、欠かすことのできない作品群の一つと断言できます。

・GAOGAO!1st/ラジカルシークエンス - 発売:1994/01/07
・GAOGAO!2nd/パンドラの森 - 発売:1994/04/16
・GAOGAO!3rd/ワイルドフォース - 発売:1994/10/29
・GAOGAO!完結編/カナン〜約束の地〜 - 発売:1997/04/16
(・ミューティアクロニクル1 シルバージーン〜疾駆する銀色の遺伝子〜 - 発売:2001/03/02)

 1996年頃よりWindows時代に移り、2000年に入るとPC98時代のリソースは廃れていく一方となりました。GAOGAO!シリーズも何とか第1作「ラジカルシークエンス」のリメイクとなる「ミューティアクロニクル1 シルバージーン」を2001年にリリースこそしましたが、それから13年以上経っても後続は残念ながらリメイクされないままでいます。

 さて、筆者(鷹月ぐみな)は、この4部作について、1998年冬に発行した同人誌「美少女ソフト総合ファンブック#2」においてレビュー記事を書いたことがあります。また、その縮刷版みたいなものを2002年に公開したこともあります(サイトリニューアルとなった2005年に自動的に公開終了)。
 今回、1998年執筆のこのレビュー記事を再編集して公開する運びとなりました。
 それにあたり「再プレイして、未プレイ人向けのために作品の説明も交えながら」……といければ良かったのですが、残念ながら筆者の手元にある各作品のフロッピーディスクは既に劣化してしまい起動できない作品も出てしまいました。従って今回、筆者自身も作品の細かいディテールまでは覚えていないという残念な状態の中で、当時の文章を読みやすく再構成しただけのものとなりますことご了承ください。

 4つの連作作品(+関連作品。詳細は次節)のレビューとなりますが、ちょっとした読物としての体裁を整えています。
 分量がだいぶあり、全て読むためには50〜80分程度を要すると思います。じっくり少しずつ読んでいただければと思います。そしてこれらの作品について深く知って頂ければと思います。もちろん可能であればの話ですがソフトを入手して、実機や98エミュなどを活用してプレイして頂くのが一番だと思います。
 また、作品をプレイできる環境であったり、深く憶えているという方でしたら、このレビュー記事によって作品についての新たな発見、別の味わいを感じていただけたらなと思っています。

2014/12/13 - 鷹月ぐみな


 ベースが15年前に書いた記事なので幾分恥ずかしいところもあるのですが...
 なお、本レビュー記事では画像の類は稀にしか使いませんので、GAO!GAO!シリーズのファンサイト「GAO GAO GARDENS」様にて、各作品の概要やメインキャラのイメージなどを補完していただければと思います。

インデックス

目次を用意しましたが、順序に従って読み進めることを推奨します。

1.ミューティアクロニクル、そしてデミノイドの世界
 何はともあれ最初はここから

2.「ラジカルシークエンス」
3.「パンドラの森」
4.「ワイルドフォース」
5.「カナン〜約束の地〜」
6. 総合論評1〜モチーフを探る〜
7. 総合論評2〜4つの世界を駆け抜けて〜
8. 寄り道I.「ARMIST」
9. 寄り道II.「メリーゴーランド」
10. デミノイドと変異体〜辿り着いた答え〜
11. 筆者あとがき




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