Gumikiとは
Gumikiは、インターネット上で直接Webサイトの構築を行えるcgiシステムです。同様のシステムであるWikiのアイデアを元にした亜種ですが、既に相当数存在するWikiクローン(PukiWiki,YukiWiki,FreeStyeWiki..etc)ではありません。
鷹月ぐみなが、昔htmlで書いていた自分のサイトをリニューアルさせるにあたり、既存のWikiではどうしても不便な事が多く、それらを解消できるようなシステムとして作り上げたのがGumikiです。それなりに実用的なシステムになったので、ついでにフリーソフトとして有益そうなら使ってもらおうということで公開しています。
初期公開後結構経ちますが実に安定して稼動しています。また、企業サイトのエンジンにも使われたりと導入実績もあります。
導入環境
Gumikiは、Perl5に対応しているプロバイダ等のサーバ上で動作するcgiプログラムです。機能をフルに使う場合は、Jcode.pmが必要となります。(もとから入っているプロバイダもあります)
また、実運用では、ページを意図しない他人に編集されないように認証の仕組みが必要となりますが、サーバが.htaccessに対応していれば、BASIC認証をサポートします。
しかし、フリーHPサービスをはじめ、.htaccessの設置のできない(許可していない)プロバイダも多いと思います。
Gumiki ver1.10以降は、Cookieを用いた独自の認証方式が使えますので、そういった環境の方にもお使いいただけるようになりました。
要求事項
Gumikiでサイトを構築運営するために、以下に挙げる知識をある程度知っていることが推奨されます。Wikiを知っており、Wikiページの読み書き経験があること
既存のcgiを自分のホームページにアップロードし実行できる基本的知識があること
HTMLについて若干の知識があること
これらについてよく知らない場合は、多少の試行錯誤を必要とすることでしょう。
Wikiとの違い - 不特定多数の編集というケースを考慮しない
Wikiは、誰でもページを編集できるという特徴を持ちます。これは利点もありましたが、編集合戦や悪意あるユーザによる改竄/削除などのリスクも存在し、そのためにページの凍結やオートバックアップなどの機能が必要となり、管理手間が掛かるのみならずWebサイトの容量も結構占有するようになってしまいました。Gumikiの基本コンセプトはWikiとは違い、個人Webサイトとしての運用を中心に据えています。編集できるのは管理者(およびその関係者)に限られるという前提でのシステム設計をしているため、Wikiサイト運営のような懸念点は存在しません。
Gumikiの特徴
以下、Gumikiの持つ長所を、主にはWikiシステムのそれらを比べつつ紹介していきます。1.HTML言語が使用可能
多くのWikiは、パラグラフ単位の、崩れないWebデザインを要求するため、HTML言語(HTMLタグ)が使えませんでした。そのせいで、レイアウトは整ってはいるものの、あるページだけ独特のレイアウトを取りたいとか、フォームを置きたいといった、HTMLでは簡単に実現できる要求に答える事ができませんでした。Wikiは一言で言うなら、枠にはまりすぎて出られないシステムと言えます。その点、Gumikiは、HTMLがそのまま利用可能です。
といいますか、不特定多数の人間にページをいじられる可能性があるからWikiではHTMLを扱えないようにしていたという面がありました。Gumikiではページを編集する人間は原則的には関係者ですから、HTMLタグを抑制する必要はそもそも無い、というわけです。
ともあれ、HTMLが使えるため、各ページで表現できるものの幅が広くなりました。もちろんJavaScriptや、HTMLフォームなども扱う事ができます。
なお、HTML言語を知らないとGumikiは使いこなせないかというと、そういうわけではありません。今見てもらっているこのサイト自身もGumikiで動いているわけですが、HTMLのタグは直接は殆ど書くことはありません。Gumikiの基本機能に存在しない表現をしたい時に初めて書けばいいというくらいの位置づけになっています。
2.ページの公開/非公開の切り替えができる
HTMLでサイトを構築していた頃は、書きかけて出来上がったものからサーバにアップロードしていったと思います。Gumikiはオンラインでのページ構築システムということですから、ページの書きかけという概念を実現するために、ページには公開/非公開の設定を付けました。公開するまでは他人は見ることができないわけで、自由に調整ができるというわけです。一旦公開したものを非公開にすることも可能です。地味な機能ですが多くのWikiにはこの機能がありませんでした。
3.直感的なページ入力
多くのWikiは、パラグラフを基準としているため、改行したいときは空行を入れなくてはならず、これが大変不便でした。Gumikiでは、改行したとおりに改行されるため、直感的なページ製作ができるようになりました。記事類のスクラップなども容易に作ることができます。
4.レルム(領域)の概念
ちょっと大きいサイトになると、コンテンツ毎にレイアウトというかスタイルを変えたいことがよくあります。従来の多くのWikiは、スタイルシートが1つに固定されており、スタイルを変えたいなら、その数だけWikiをWebにインストールする必要があり、データ管理の観点からもよろしくありませんでした。Gumikiでは、ページを束ねるグループとして、レルムという領域概念を持ちます。
Gumikiは、任意数のレルムを作ることができ、ページをそのレルムの下に作っていきます。スタイルシートはレルム単位で指定することができます。この枠組みが加わった事で、Gumikiシステム1つで、複数のレイアウトの違うコンテンツを自由に扱えるようになりました。
また、単にレイアウトの問題に留まらず、レルム同士は距離的にも独立した関係にあります。それぞれを繋ぐことによって初めて両者間のやり取りができるようになります。Wikiはあらゆるページが横並びで存在していましたが、Gumikiを活用すれば、横並びだろうと階層構造だろうと、ページ群の位置づけを自由に設定することができるようになりました。
5.多彩な機能
Gumikiは、それなりに大型のウェブサイトを、Gumikiという1つのcgiシステムの中で完結させるポテンシャルを持っています。掲示板やコメント、フィードバック、RSS配信、ファイルアップロードなどの機能を内部に持っています。また、アクセスログ、アクセスカウンター、逆リンク、ダウンロードカウンタなどの記録もでき、それらを解析表示する機能を備えています。悪意ある荒らしユーザなどに対処するためのフィルタリングや、認証のための機構なども用意しています。この点において、既存のWikiよりも進んだ、CMS(コンテンツマネージメントシステム)と言う事ができます。→参考:Gumiki機能比較表
Gumikiでのサイト構築に興味をもたれた方は、ダウンロード→セットアップガイドに進んでいってください。
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