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∇ 脚注
※1:即売会合わせの製作やコンテスト応募等。


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クリエイターズボード(掲示板)

- Column: 背伸び製作は暗夜行路

Update: 2000/4/28


背伸び製作にご注意を

 ゲームを作る際にやってはならないのが、「背伸び製作」というものです。これは、現在その技術がないのにも関わらず、その技術を短期間の間に得られる事を前提として製作に入る事を指します。
 「直面したらその都度解決策を考えていこう」という方針で製作される方は、いざ問題に直面した時に、その解決に予想以上の時間を取られる事になります。時間にいくらでも余裕がある方はまあ良いのですが、チーム製作や期限付きの製作(※1)をやっている場合、これは致命的な結果をもたらします。
 一般的な方針として、ゲーム製作は、製作開始時に持っているスキル・知識内で実現可能だと十二分に判断したものでない限り作らないほうが良いでしょう。ゲームを作りたいと思いつつも全然作れずに終わっている人の何割かは、これが原因なのではと推測しています。
 では設計段階で、その技術不足に気が付いたときは、どうすれば良いのでしょうか。答えは簡単で、実製作を始める前に、その技術だけ個別に調べておく事です。それである程度見通しが立ったところでGoサインを出すべきでしょう。

得られた技術は次に活かすこと

 なぜ、必ず製作前でなければならないのか。それは、一度失敗してみるとよく分かります(^^;)。ゲームを作ること、これは実践的な作業であり、本気での製作。この中で、更に色々な技術を身に付けていく事になります。そこで「あ、この技術が使えるじゃん!」と思ったりして、試してみると上手くいく場合があるわけですが、大抵、巻き戻しして作業をやり直す事はありません。あくまでも、今製作している段階から、その得られた技術を活かしていく事になるのです。これを続けていくとどうなるでしょうか?前半から後半になるにつれ、使用している技術レベルがどんどん上がっていきます。何となくそれで良いんじゃと思いがちですが、第三者の視点から見ると、バラバラな統一性に「何じゃこりゃ?」と眉を潜められることになるのです。「何で最初の方でこれを入れなかったの?」という突込みを受けることになります。そうでなければ、「ははん、後でこういう考えを見つけたから導入したんだな」と感づかれてしまいます。こんな所でユーザに製作側の底を見られるのは、私は正直嫌です。こういった現象も一種の「背伸び製作」に当たると思っています。

 私は以前、RPG製作でこれをやらかしました。特にそのゲームの場合、作り手の製作順通りにユーザが遊んでくれるわけではないシステムだったため、後から「前の技術状態で製作したルーチン」に入られる事もままありました。「ぐは、さっきまでのシステムはどこ行った?」とオペレーションの部分で違和感を覚えられてしまいまして。
 製作段階で得られた技術は、どうしても必要なものではない限り、次の作品以降に取っておくのが良いのです。ゲーム1本作ったらもう一生作らないというわけじゃないでしょうからね。

- 鷹月ぐみな


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