ロボットに何を言っても無駄だと悟った「私」は、ルイーダの酒場に行くことにした。
たくさんの人々……戦士や僧侶や魔法使いがたむろしている。
ここで仲間を探せというわけだ。
そうか、強い人達もいるんだろうと声をかけてみて愕然とした。
「……ほとんどみんなレベル1じゃないか! あとは、レベル2がほんの少しいる程度だしな。……おいおい、冒険者ってのはいっかくウサギぐらいしか戦えないほど弱いやつらなのか。20分も戦っていればレベル3以上にはなれるぞ普通。真面目に冒険してるのか?」
まあ強い人達はすでに冒険に出かけたんだと自分を納得させ、仕方なく仲間を集めることにした。
もちろん仲間は多いほうがいい。一人、二人、三人……。
「それ以上仲間の登録はできませんよ」
「なぜに?」
「なぜにって、あなたはもう、三人も仲間がいるじゃないですか」
「TRPGでは6人ぐらいが普通なんですが……」
「……5人以上にすると、戦闘時のステータスが表示できなくなるからザマス」
「まあ、これはゲームバランス調整の為だからいいんだけどさ……ブライみたいに8人いても、面倒なだけだし」
「私」はため息をついて、
「ただ、仲間は3人以上仲間に出来ない正当な理由ぐらいは説明してくれよ。敵は最大8匹もパーティーを組んでくるじゃないか。おまけに仲間も呼ぶし」
「……あなたには3人ぐらいしか仲間を作る人望がないザマスね」
「このアマ……」