Article: ゲームプログラミング講座 〈Session 1)
- 序:鷹月が講座をはじめることになった経緯と傾向 |
ゲームの組みたて方がよく分からないというメールをいただきます。そこで今回、講座形式にして、実用的と言えるかもしれないゲームプログラミングの手法や考え方について紹介していこうという事になりました。全30回を予定していますが、終了するのはいつになることやら……。なお、推奨言語はHSPおよびDelphiですが、言語依存度は低いので、その他の言語を使う方にも多分問題ないだろうと思います。現在、セッション8まで進んでいます。
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ゲームやBGVを作りたいとか思って、さてプログラミング言語を使うわけですが、どういう風にプログラムするんだろう、と言語の本を読んでみるものの全然参考になりそうな事は書いてなくて、途方にくれた経験はあるでしょうか。ゲームプログラミングの本、と称するものを探して開いてみて、じゃんけんとか数当て、オセロとかブラックジャックとか、それこそ20年前から存在する旧体然としたものしか書いてなくて、「こんなのはどうでもいいんだってば。凝ったものじゃなくていいからさ、いわゆるRPGやSLGの作り方は載ってないの~?!」とか思ったことはあるでしょうか。 あるにしろないにせよ、先ず私たちは、以下について認識する必要があります。
加えて、自分の技術を発表することは、自分の持つ技術著作権をフリーにすると言う事でもあり、教えたがらないという事もあります。本当はもう少し複雑な事情もあるのですが、ともかくゲームプログラムの観点において実用的な本というのはほとんど出ていません。ごく一部あるんですが、売っていなかったり使用する言語・システムを特化させていたりというケースがほとんどです。
以上のような状況ですから、結局ゲームを作ろうという人にとって「本格的なゲームが割と早く作れるようになる都合のいい本」はまず見つからないのです。基本的にはプログラム言語仕様を一つ一つ覚え、リファレンスやサンプルを参考にしながら試行錯誤していくしかないし、またその方がためになるのです。しかし、ここらへんの基礎準備の敷居の高さが、多くの人達をツクール系に走らせたり、あるいは空想のみに留まり制作をしない、という結果になっているのです。 - 鷹月ぐみな |